「秋になると、深い色にしたくなる。でも、暗い色は老けて見えそう…」
毎年この時期になると、こうした迷いがちらほら。
秋は深い色が似合う季節です。服も靴も、夏の軽さから落ち着いた色へ変わっていきます。
指先だけ夏のままだと、なんとなくちぐはぐに見える。かといって、暗い色もどの程度がいいのか。
今回は、ネイリスト歴18年の私が、50代の秋の色選びについてお伝えします。

「深い色は老けて見える」は本当か
結論から言うと、半分は正しく、半分は違います。
深い色そのものが年齢を上げて見せるわけではありません。
実際に老けて見えてしまうのは、深い色の中でも濁った色を選んだときです。
ここを分けて考えると、秋の色選びはずいぶん楽になります。

分かれ目は「濁っているかどうか」
同じ「深い色」でも、二種類あります。
澄んだ深い色
色そのものははっきりしていて、ただ暗さがある色です。深い赤、深いワインの色、澄んだブラウンなどがこれにあたります。
こうした色は、暗くても輪郭がはっきりしています。指先に置いたときに、爪の形がくっきりと見えます。手元に締まりが出て、指先まで意識が行き届いている印象になります。

濁った深い色
一方、灰色みが強く混ざった深い色があります。
ぼんやりしたカーキ、色味のわからないグレーがかった茶色などです。
こうした色は、輪郭がぼやけます。指先に置いても、爪の形がはっきり見えません。
手元全体がぼんやりして見えるため、疲れた印象につながることがあります。
「秋の深い色にしたら、なんだか手元が重く見えた」という経験がある方は、色が暗かったのではなく、濁っていた可能性が高いです。

これらの色を使うな、というわけではありません。
素敵な色で、ネイルカラーでも人気の色味でもあります。
ただ、手をきれいに見せたいなら、これらの色よりも澄んだ深い色をおすすめします。
爪は小さいから、深い色が成立します
もうひとつ、覚えておいていただきたいことがあります。
深い色を服で着ると、面積が大きいぶん印象を大きく左右します。ところが爪の面積は、10本合わせても手のひらより小さいものです。
同じ色でも、面積が小さくなると印象は軽くなります。
服では重すぎると感じる深い色でも、爪の上では上品にまとまります。
「この色は自分には濃すぎる」と思っている方ほど、実際に指先に乗せてみると印象が変わることがあります。
カッコイイ色になる可能性が大きいと思いますよ!
秋におすすめの3系統
1. 深い赤・ワイン系
秋の定番でありながら、失敗が少ない色です。赤は肌の血色をよく見せてくれる色なので、深さがあっても手元が沈みません。
黒に近いほど暗くすると重くなるので、光に当てたときに赤みが見える範囲で選ぶのがおすすめです。

深い赤、ボルドー、深いワインレッドですね。
2. 澄んだブラウン系
秋らしさが一番出る色です。ブラウンは選び方の幅が広く、赤みのあるブラウン、オレンジ寄りのブラウン、深いこげ茶と印象が変わります。
選ぶときは、色味がはっきり見えるものを。灰色みが強いブラウンは、手元をぼんやりさせやすい色です。

赤みのあるブラウン、澄んだミディアムブラウン 、深いこげ茶がそうです。
3. テラコッタ・レンガ系
夏から秋への切り替えの時期に、一番なじみやすい色です。
オレンジの明るさと、秋の深さの両方を持っています。
まだ暑さが残る9月に深い色は早いと感じる方は、この系統から入ると自然に季節を移せます。

深い色を選ぶときの2つの工夫
ツヤをしっかり出す
深い色ほど、表面のツヤが効いてきます。ツヤがあると光を返すので、色が暗くても指先が沈みません。
反対に、ツヤのない深い色は、重さだけが残ります。
秋にマットな質感が流行ることもありますが、手元を明るく見せたい方には、ツヤのある仕上げをおすすめしています。
ラメを少し足す
どうしても深い色が重く感じる場合は、ラメを足すと解決します。
爪の先だけに乗せる、全体に細かく混ぜる、1〜2本だけラメにする。
どの方法でも、色は落ち着いたまま、光だけが加わります。
秋冬は日照時間が短くなり、屋内で過ごす時間も増えます。
光が少ない環境ほど、ラメの効果は出やすくなります。
手で迷うなら、足元で試すという方法
それでも手元で深い色に踏み切れない方には、足元から試すことをおすすめしています。
秋は足の爪がブーツや靴の中に入る季節です。人の目に触れないぶん、好きな色を思い切り試せます。
深い赤やワイン系は、足元にとてもよく映えます。まず足で試してみて、その色が自分の肌にどう見えるかを確かめる。しっくりきたら、次の機会に手元でも取り入れる。この順番なら失敗がありません。
秋は、手の乾燥が始まる季節でもあります
色の話に加えて、もうひとつ。
9月から10月にかけて、空気は少しずつ乾いていきます。夏の紫外線を浴びた手は、その時点ですでに水分を失っています。そこに乾燥が重なるため、秋は手荒れが始まりやすい時期です。
乾燥した手は光を返さなくなり、どんな色を乗せても手元がくすんで見えます。
逆に言えば、保湿するだけで色の見え方が変わります。
本格的に寒くなる前の今の時期から、手を洗うたびに保湿する習慣をつけておくと、冬の手元がまったく違ってきます。
ネイリストからひとこと
秋の色に迷う方の多くは、色が暗いことを心配されています。でも実際に手元を沈ませるのは、暗さではなく濁りです。
色見本を見るときは、明るいか暗いかだけでなく、色味がはっきり見えるかどうかを見てみてください。それだけで選び方が変わります。
秋は、一年の中で色の楽しみが一番広がる季節です。夏の明るさとも、冬の静けさとも違う深さがあります。
どの色が似合うか、お客様の肌の色を見ながら一緒に選びます。今年の秋こそ違う色を試してみたいという方も、ぜひご相談ください。
ネイルサロンKanonは南浦和にあります。


